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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

今日というこの日を生きていこう/玉置浩二

玉置浩二10枚目のソロアルバムです。前作『スペード』4年の歳月を経て発表されました。『スペード』は玉置さんの苦しみを音楽に昇華したアルバムでしたが、本作は、前向きで明るいポップなアルバムになってます。

1、明かりの灯るところへ まさにアルバムの幕開けにふさわしい曲です。長い夜が明け、明るい未来へ歩きだそうという意思が感じられる暖かいバラードです。ストリングスが美しい。

2、僕のすべてを 玉置ソロの応援ソングのひな形とも言って良いでしょう。シンプルで力強いメロディとメッセージです。

3、風の指環 もの凄いシンプルな演奏に、起伏の少ないメロディ。それでも耳にもの凄く馴染んで、口ずさみたくなります。サビになると上に上に昇りがちになる昨今の音楽シーンですが、良いメロディは必ずしも高音部にある訳ではないのです。一番高い音でもレですから、まさに曲作りのお手本のような曲です。歌詞も前向きで優しくて、大好きな一曲です。散歩のお伴にぴったりですね。

4、ひかり タイトル通り、心に光を差し込んでくれる一曲です。あくせく動き回っている毎日から、一歩立ち止まって、自分の人生を見つめ直してみたくなります。大切な人、大切なもの、綺麗な景色と明るい太陽、それだけで幸せなのだと気づかせてくれます。

5、グライダー 打って変わってマイナーロック。この曲も、一番高い音でミですから、すごく狭い音域の中で完成させてます。

6、春の陽ざしのように セラピーの様。やさしい歌声とやさしい歌詞とやさしい演奏。玉置さんの苦しい時期を経て編み出された詞が染みます。

7、=(イコール) ちょっと変わったタイトルの玉置流応援ソングです。この頃の、玉置さんは他者肯定の本当に優しい歌詞ばかり書いていますね。あなたがいるから、私はこうなる、 という関係を=と表しているんだと思います。

8、蕗の傘 素晴らしい。もの凄く良く出来た曲です。ギターとボーカルだけの、本当に小さな曲で、盛り上がりも何もないのですが、心に優しく寄り添ってくれるメロディなんです。ぜひ聴いてほしい。

9、夜行船 巧い!歌も巧いし、構成も巧いし、編曲も巧い!タイトル通り、中国大陸の大河をゆっくり航行しているような気分になります。たぶん、楽器が中国の楽器(二胡?)を使ってるからでしょう。

10、愛されたいだけさ 玉置浩二の大人ロック。サビがカッコいい!まさかこんなリズムでこんな音程でぶっ込んでくるとは完全に予想外なのですが、すごくしっくり来る。これが天才の所行です。

11、7:30am 朝霧の中を散歩したくなる爽やかな歌です。

12、UNISON 大人ロック第二弾。『愛されたいだけさ』が手前で曲がる変化球だったとしたら、こちらはまっすぐストレートです。一回は必ずはまるかっちょいいサビに注目。

13、祝福 名曲です。玉置浩二の人生讃歌!!まるで音程を動かさないのに、きちんと聴かせるサビを作るセンスは本当に感心しています。どうやってこんなメロディを考えるのでしょうか??ただ、よく聴くとコードはdimやaug,7thを多用しており、考え抜かれた音で構成された曲だということが分かります。こういう曲は音程を乱高下する派手な曲と違って、何度聴いても疲れないし、飽きがこないのです。シンガーソングライターのお手本のような曲です。気分の良い日はこの曲をかけると、もっと良い日になります。

明るくて優しい歌詞、有機野菜のような身体(耳)に優しいメロディばかりの素敵なアルバムです。みなさんに聴いてほしいです。