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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

CAFE JAPAN / 玉置浩二

音楽

私が玉置さんの虜になったきっかけとなったアルバムです。玉置浩二ソロと言えば『田園』のイメージが強いので、それが収録されているこのアルバムがファースとソロアルバムと思っている人も多いかもしれません。本当は5枚目のアルバムです。

尾崎豊を発掘したプロデューサー須藤彰さんと一緒に作ったアルバムで、『カリント工場の煙突の上に』の埃っぽさと安全地帯の艶やかさが混在した色彩豊かな曲構成になっています。玉置さん作詞作曲はもちろん、ギターピアノベースドラム全て一人でやっている曲もあり、職人玉置浩二の底力をかいま見る事ができます。

1ファミリー

玉置さんが外国の小さなジャズバーかなんかにふらっと現れて歌っているような曲。コード進行も難解でメロディもあちこち寄り道をしているような感覚になりますが、着実にフィナーレに持ち込む技量はさすがとしか言いようがありません。知る人ぞ知る名曲です。

2CAFE JAPAN アルバムタイトルになっている曲です。安全地帯の頃の怪しい雰囲気と玉置さんソロの遊び心が融合した曲です。社会を風刺した皮肉たっぷりの歌詞にも注目。

3田園 言わずと知れた玉置さんソロの最高ヒット作。もの凄い難解な曲を書いていたら須藤さんにもっと簡単な曲でいこうよと言われ、一瞬で作ったそうな。よーく聴くと1番のBメロと2番のBメロでは音程が違うっていうことに気づいてビックリします。頑張っている人に捧ぐ応援ソング。毎日うまくいかない就活生におススメ!

4ヘイ!ヘイ! 土っぽさを残しつつ、とっても楽しい雰囲気をまとったロックンロール。歌詞の世界が、陽気で向こう見ずで人が良くて失敗ばっかりしている粋な玉置さんの人生を表しているようで、大好きです。”ちゃんと愛してないって殴られたっけね”って笑って回想する玉置さんが最高にカッコいい!

5STAR かつての玉置さんのファンクラブの名前だった"STAR"もここから取られているのでしょう。玉置さんのささやく様な歌い方を最初に聴いた時、その凄さが分からなかった。でも何度も聴いているうちに表現力の深さに唖然としてきます。ここまで表現方法を変えて歌い分けられる人って他にいない!ささやく声もさけぶ声も恐ろしく上手い。全くぶれない。そして長く聴いても全く耳が疲れない。玉置さんの歌の上手さをこの曲で知りました。

6SPECIAL 跳ねまわるような陽気な曲。歌詞の舞台も遊園地。何もかも陽気な気分にさせてくれる曲です。”人生は遊びさ 楽しまなきゃ たった一つの特別メニュー”という歌詞が素敵。

7フラッグ 『カリント工場の煙突の上に』を彷彿とさせる、土ぼこりにまみれた様な曲だけど、これがカッコいい。北海道の田舎町で暮らす人々の絵が頭に浮かんでは切ない気持ちになります。

8Honeybee 怪しい妖艶な曲調とド直球の歌詞。安全地帯っぽい曲です。平和な曲調が多いアルバムの中でスパイスを与えてくれる絶妙なポジションです。

9愛を伝えて STARのように優しく歌い上げます。盛り上がりは大きくないんだけど、懐にはいって響かせてくれるような曲調とささやきで魅了されてしまいます。

10あの時代に... フラッグと似た雰囲気ですが、すこし刺がなくなって大きな愛を感じる曲調。サビがすごくカッコいい。聞き惚れてしまう。

11メロディー ファンの中ではおそらく人気ランキングTOP3に入るだろう名曲。安全地帯の頃の思い出を歌った歌と玉置さんは言っていましたが、歌詞の世界観には普遍性があります。誰が聴いても懐かしくて、切なくて、心が満たされてくることでしょう。貧しくて、でもみんな側に居て、本当は幸せだったあの日々を振り返ると、悲しいけれど、前に進む勇気が湧いてくる気がします。”何もない”っていう言葉は玉置さんの声に乗せると、優しい響きを帯びますね。言うまでもないですが、歌が本当に上手い。もう、上手すぎるほど上手い。誰も到達できない表現の世界を玉置浩二の『メロディー』は具現化していると思います。

超名盤です。これでもっともっとみなさんに玉置さんの凄さを知ってほしい。