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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

もしも昨日が選べたら

時を駆ける少女のように、時間を巻き戻して選択肢を間違えない人生を楽しんでいくストーリーを想像したくなるタイトルですが、全然違います。昨日を選ぶ話では全然ありません。タイトル詐欺と言っていいでしょう。原作の題名は"Click"なのですが、それだけでも訳分かりませんね。

ドラえもんの「タイムワープリール」という道具をご存知ですか。廊下に立っていたり、ママに小言を言われたりする、いわゆる”苦痛な時間”を全てすっ飛ばしてしまえる道具です。道具を使っているのび太の体感としては何も覚えていないのですが、実際に全ての行動はされたし、確かに時間は経過しているのです。のび太ドラえもんの忠告も聞かずに、どんどんタイムワープリールを使ってしまい、気づいたら少年時代を過ぎ大人になってしまうという怖いお話があります。最後はワープの使い過ぎで壊れてしまい、元の少年時代に戻るのですが。

この映画はドラえもんの話と全く同型です。たぶん原作者はドラえもんのファンなのでしょう、どんどん未来へ進んでしまい、動揺する描写が1時間以上続くので見ている方は大変苦痛ですが、最後に待っているハッピーエンドは、その分ひとしおです。

今の時間を大切に生きようと思える映画です。でも、ところどころに見える白人男性至上主義なところが見ていて少し不快でした。”スタイルの良い美女ばかりを秘書にする社長”や、”魚を焼く時間さえも待てない日本人”など、あんまり品の良い監督ではないような気がします。