「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

原作+名曲+名優=映画『陽だまりの彼女』

原作をあんなにけちょんけちょんに貶しながら、映画を観に行ってしまいました。 ひまで映画でもみるかと思い、レビューが良かったから、というのが理由です。

でも、それが大正解でした。2013年で一番の映画と言って良いかもしれない!(ドラえもん風立ちぬしか観てないけど)。 原作で、私が「これはちょっと...」と感じた違和感を、きちんとぬぐい去り、恋愛に興じるワクワク感をプラスし、ラストに近づくにつれ胸が張り裂けそうになる切なさも倍増し、きめ細やかなラブストーリーに仕上がっています。

何と言っても、上野樹里の演技がもの凄く可愛い。すごくオシャレでナチュラルで素敵な女性です。のだめでも、ラストフレンズでも、この役でも、毎回ハマリ役だ、と思わせてしまうのは彼女の演技力が抜群に高いからでしょう。

主人公の松潤も、道明寺とかのオラオラ系の役よりも、良い演技をしている感じでした。(道明寺が変な奴だったから、それの対比で、良いと感じるのかな)

中学時代の子役の女の子も、小動物みたいで、素晴らしく可愛いです。今後もいろんなところで観てみたい。

そして、物語をより楽しく切なくさせるのがビーチボーイズの『素敵じゃないか』なのですが、この曲のクオリティが原作をはるか凌駕する力を映画に与えていたのかもしれません。そんな物語のキーになる20世紀最大のポップソングの後に、エンディングを託されたのが、日本を代表する音楽職人、山下達郎です。初期中期の山下達郎を彷彿とさせる爽やかなポップソングが、ストーリーに残された切ない気持ちを一掃し、晴れやかな気持ちへと導いてくれます。

映画館を出たら、心が浄化されたように、清々しい気持ちになることでしょう。 何はともあれ、若いカップルにはぜひ観に行って欲しい、素晴らしい映画でした。