「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

やまとなでしこ

やまとなでしこ DVD-BOX/ジェネオン エンタテインメント ¥23,940 Amazon.co.jp なんだか急に観たくなったので、休日に一気に観ました。 本放送、再放送、ビデオで今までに5回は観たと思いますが、何回観ても面白い。素晴らしいドラマです。 中学、高校、大学と観てて、毎回同じ感想を持っていました。若葉ちゃん可哀想。なんで若葉ちゃんじゃいけないのか。桜子いきなりいい人になっちゃって・・・と。

ただ、若葉ちゃんのプライベートでの失敗を受けて、バイアスが抜けたのか分かりませんが、26歳になった今、感想が変わりました。というか、ちゃんとこのドラマを観れていなかったことがわかりました。

桜子さんは、最後に改心したのではない。最初にデートをした時からずっと欧介のことが好きだったのだ。幼き頃の貧乏恐怖症から「自分は金持ちと結婚したら幸せになれるんだ」と自分に言い聞かせ続けているのが3話から10話の彼女なのだ。それに気づくと、この物語は、自分の気持ちを殺し続けている桜子さんのすごく切ないラブストーリーとなります。そして、そのことを最初から最後まで見抜いているのが佐久間の奥さんの真理子さん。さすが!俺なんか5回観ても気づかなかったよ。 松嶋菜々子がめちゃくちゃ美人で可愛い、というだけでも最高のドラマですが、脇役も素敵だし、最後も言うことない。理想的なハッピーエンドで100点満点です。 また5年後くらいに観ると思います。

※2015年2月8日二年ぶりに鑑賞 MISIAの「Everything」を聴いていたら、なんだか一話だけ見てみたくなって、一話見たらもう止まらなくて、一週間で見きっちゃいました。やっぱりめちゃくちゃ面白い。一話から最終話まで、まったくダレない。飽きがこない。全話、全カット面白い。史上最高のドラマですね。あれから2年経って、また色々発見がありました。このドラマで桜子さんの気持ちが切り替わるターニングポイントについて。一つ目は友人結婚式での欧介のスピーチ。入院中に手を握っていてくれたのが欧介と知り、さらに運命という名の神様のチェスのルールを知った時、桜子は深層心理の中で確実に欧介を好きになっていました。それからのお話は、お金が全てという鋼の価値観をまとった表向きの桜子と、本当は大切な人の存在に気づいている深層心理の中の桜子の切ない葛藤の物語です。その後、東十条との結婚式の招待に佐久間の家に訪れた時、佐久間がとても大事な話をします。「本当に大切なものは失った時に始めて気づく。でもそれでは遅いんです」と。ここから深層心理の桜子が表面化してくる、ような気がします。そして、このドラマの面白さは、とにかく桜子の魅力にあると言って良いと思います。ここまで複雑で重層的に女性の魅力を描いたドラマは他にないんじゃないかな。もちろん、松嶋菜々子の全盛期だったことも大きな要因ではありますが。とにかく、彼女の魅力は、美貌でもなく、金が全てという分かりやすいキャラクターでもありません。それは、あの気の強さと鋼の価値観に隠された脆く儚い少女性にあります。どんな理屈も跳ね返す鋼の価値観は一見、強固に見えますが、ものすごく危ういバランスの中で成り立っている。その鎧の隙間を突かれると、ひもじい暮らしを病的に恐れる脆い少女に戻ってしまう。もし桜子がそこそこ裕福な家庭で生まれ育ち、今のままの生活をキープしたいから、お金持ちと結婚したい、という軽い動機付けで生きていたらこの魅力は絶対に出ません。心の余裕や、他の拠り所が生まれるから。絶対に貧乏はいや、とにかくひもじい思いをするのが怖い、誰かが私を幸せにしてくれると信じてる、そんな弱さを持っているから、男に魅力的に映るのです。不安定な女性に、男は弱いですから。このドラマを見ると心が浄化されるというか、良い友達に囲まれながら、大切な人と何気なく暮らしいくことが、どれだけ素晴らしいか思いださせてくれます。ちょっと心が迷った時に見返したいですね。次観る時は2年後でしょうか。やはりDVDボックス買おう。