「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

僕に出来ること②

うちの会社が復興支援のためにどんなことをするのか、すごく不安だった。 日経平均がガクッと下がる中で、株価がどんどん上がる会社なのだ。 災害で需要が増えてしまうものを扱っているからだ。 災害で需要が増えるというのは、災害復興に必要なものを扱っているからである。 うちの製品が復興のカギを握っていると言って良いかもしれない。 災害が増えれば儲かるのに・・・なんて不謹慎なことを言う人はうちの会社にはいないと信じてる。 絶対に言ってはいけないことだと思う。 でも、そんな会社が災害復興のため立ちあがるだろうか、不安だった。 世界に冠たる会社になれたのは日本があったからだから。、いまこそ日本へ恩返しをする時なんじゃないか・・・。 もんのすごい利益を毎年叩き出しているのはこういう時に支援するためだったんじゃないかと思うのだ。 企業の存在理由はそこにあるんじゃないかと思うのだ。 だから、困っている人たちに贈与する、という決断をして欲しかった。 ここでチャンスだからと利益にこだわるような会社であれば、本当に愛想尽きて辞めると思う。 でも、朝、会社側からなんの報告もなく、普段通り営業することになった・・・。 こんなことしてる場合なんだろうか・・・ もやもやした気持ちのまま働く・・・・。 そんな時、まさに渦中の企業で働く後輩のツイートをみた。会社にこもって徹夜で働いていたらしい。やっと帰宅できたと思ったら「すぐにタクシーで来い」と呼び出されたとか。 一年目の事務系の社員が、である。 原発の仕組みなんてひとつもしらないし、今自分でこなせる業務なんて本当に限られたものなんだと思う。それでも、必要なくらい会社は逼迫した状況だったのだ。 そんな彼女に対して、みんなは励ましの言葉をかけていた。非難の言葉も多い中、その励ましは彼女の心の奥に優しく響いたらしい。 この言葉、クレーム対応係にも、みんなに届けばいいと思う。よし、着いた、がんばります◎ と力強いコメントを残していった。 なんだかものすごく感動してしまった。 いま、まさに日本復興のために全力で働いている人たちがいるのだ。 自分たちの仕事がぎりぎりのところで日本を支えているのだ。 ただ、ぼんやり過ごしていては彼らにとても恥ずかしいから。僕には僕に出来ることがある。今目の前の仕事を全力でやろう。そう思った。 そしたら、まさにお客さんから復興支援のボランティアのために製品を買いたいという話をもらった。 この話をまとめて、間接的にでも復興支援に貢献できればと思う。 そして、夜、会社に戻ると、会社からの発表があった。 自社製品を無償で貸し出すらしい。3億円規模の支援だ。さらに従業員に募金を行って、義援金を贈るとのこと。 安心した、嬉しかった。 この会社で働いてきてよかったと思えた。 苛められながら耐え抜いたあの夏も、アイスバーンを滑って車が半壊したあの冬も、お客さんに怒られ続けた日々も、報われた気がした。あれがあったから、会社に利益をもたらすことができた。 会社に利益があったから、復興支援に乗り出すことが出来た。 3億円の中のほんの一部かもしれないけど、働いてきた得た成果が、こういう形で人々に還元されていくことは本当に嬉しい。 働くっていうことは人と人を繋げるということかもしれない。支えあわなくては生きていけないから働かなくては生きていけないのかもしれない。働いて得た成果を与え、与えられること、それが人間の営みなんだね。 まだまだ僕に出来ることがある。 仕事を通じて、社会の役に立ちたい。 直接、うちの製品が人々の社会を豊かにすることに使われる、そんな会社で働けて良かった。 今までの僕の苦労なんて、今避難中の人々の苦痛とストレスに比べたら、なんともないのだ。 でも、絶対に望みはなくならない。 日本は何度でも蘇る! そのために僕も全力で働く! 頑張ろう、日本!!