「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

不満関数f(x)に何を代入しても不満しか出力されない件

今日、いつものように同じ部署の上司、先輩と食堂で昼飯を食おうとしたら、総務部の女性たちと席が一緒になりました。

工場で働いている人間が女性と喋る機会なんて、夜のお店以外皆無なので、たどたどしく会話をしていると、どうやらその中の一人が中途採用で入ってきた事が分かりました。

うちの部署は会社のモデルルームの様な役割を持っており、工場を見学に来たお客さんは必ずうちの前衛的(?)なオフィスを見させられます。その総務の女性がいつもお客さんを案内してくださるので、以前から少し面識があったのです。

その方が言いました。 「総務部広報課ということで入社したのに、テレビ、雑誌の取材なんて対応させて貰えない。工場に来客した方のガイドしかしてないんですよ。これじゃあバスガイドですよ。」

ふーむ。なんか人ごとではない不満でした。 「うちの会社は海外売上げ比率が80%前後で、海外に生産拠点、販売拠点が数十カ所あります。海外に行ってもらうことになるから、その覚悟がある人だけうちの会社に来て。」 と会社説明会で聞き、私は入社しました。

同じ様にこの説明を受け入社してきたのですから、同期は外語大出身者の割合が多く、海外留学の経験がない人を探す方が大変なほど、外国志向が強い人間ばかりでした。

しかし、ふたを開けてみると最初の配属先で海外へ行った人間は0。60人中0。そして今、5年目になりましたが、未だ60人中0人のままです。

たしかに海外へ行っている人もいます。ただ40〜50代の管理職。しかも海外経験者が異なる国へ転勤するというパターンが多い事が分かってきました。

会社説明会の話は嘘ではないのだけど、思っていたことと違う、と入社以来ずっと思い続けていました。

そこで彼女の台詞が私の不満と同調したのでした。 さらに彼女は言いました。

「あのオフィスでいろんなデータを分析してらっしゃるんですよね。あたしもデータ分析とか興味あります。そちらで働きたいなぁ。」

ふーむ。そう見えるのか、うちの部署は。たしかに大画面4つを前に幾何学的な机の配置でいかにもかっこ良く働いています。画面に世界地図がピコピコ動いているので、あたかも世界を相手に仕事をしているかの如しです。でも、実際にやっていることは・・・ただいろんなところから上がってくるエクセルのデータをまとめるだけです。分析も企画立案もない。ただの集計です。でも、いちおうマーケティング本部という名前がついているし、カッコいい画面つかってるから、そういう仕事をしているように見えるのでしょう。

おそらく彼女がうちの部署に来ても、「こんなはずじゃなかったんだけど」と再び思う事になるでしょう。

そこで気づきました。今の自分も、何となく今の居場所に不満で、中途採用の会社がないか探して、総合商社の求人なんて見つけた日には急いでエントリーしちゃったりしています。商社って何となくカッコいいからです。中身を何も知らないのに。

これでは、今までと同じ結果になるでしょう。先行イメージだけで理想を形作って、いざ本物を目の当たりにすると、勝手に失望するパターン。

たぶん、私はどこの会社に行っても、同じ不満を持ち続けるでしょう。 勉強したばかりの数学的に説明すると、f(x)=不満関数、をいくらΣ n=∞ f(n) したところで不満が募り続けるだけなのです。 まず、自分自身の関数f(x)を変えなきゃ、何をインプットしても結果は変わらない。

だったら、定時に帰れるし、有給とれるし、休み多いし、理解のある上司先輩に囲まれている今の会社をまだ離れるべきじゃないな、と思いました。

何となく面白そうだから、カッコいいから。 ではなく、本当にやって見て触って、心からのめり込んで、これをやりたい、と思えるものがない限り、今の会社に居よう。

そして、心からのめり込めるものを自分で探し出すために、いろんなことに顔を突っ込んでいこうと思うのです。