「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

就活自殺について

http://tyk97.blogspot.jp/2013/02/blog-post_9.html この記事についても、一言。 以下引用

このようなことが起こる背景は、社会と本人の思い込みというものがあるのだろう。 大学を卒業して、安定した良い企業に入ること、これが唯一のキャリアになってしまっていると、 それから外れた自分が情けなくてもう人生終了ということになってしまうのだろう。 就活自殺の原因は、まずに、 大企業の正社員だけが唯一の正しい生き方で、残りの生き方はそれができない奴の落ちこぼれ みたいな価値観を如何になくすか、ということだろう。

このブログの結論に関しては、何の異論もないのだけれど、この前提が違うんじゃないかと思ったのです。何だか若くして命を絶つことになってしまった人の気持ちを簡単に枠にはめて理解したような気になるのはすごく不遜な気がして。

おそらく、就職活動に失敗した後に、自殺した方々は、ただ単に「自分が社会に必要とされていない気がして自信がなくなって、命を絶った」訳では断じてない。だから「他にも生き方がある」という価値観を広げれば救える、というモノでもない、と僕は思っています。 彼らの人生には私には想像も出来ないような苦難や重責がのしかかっていたのではないだろうか。高校から奨学金をもらい続けていて、卒業後4月から返済しなくてはならない。それも正規の奨学金ではなく、もっと危険なところから借りていた場合、就職先が見つからなかった彼の焦りは生半可なものじゃない。寝たきりの両親の病院代を支払わなくてはならない人もいるだろう。信頼していた友人が、大企業に内定し、さらに彼女を取られた後、罵られたのかもしれない。

彼らの悩みを全て一掃する解決策などありません。バイトでしのげ、とかインドネシア行け、なんていえるのは経済的に自由な人です。自分一人だけで人生が決められる、特権階級に属した人です。

今必要なのは、彼ら一人一人の言葉に耳を傾けることができる『優しい人』です。 それは就職課の人かもしれないし、人事部の採用の人かも、もしかしたら隣人のあなたかもしれない。経済対策や労働観の転換も良いけど、まず出来ることは、困っている人の言葉に耳を傾けることじゃないか、と思いました。