「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

大赤字会社について

日本を代表する大企業が次々と赤字見通しを発表しているらしい。 以下引用。 テレビ事業の不振にあえぐシャープとソニーが業績見通しを下方修正。 パナソニックと合わせ、3社の損失は計約1兆7千億円に上り、各社の経営は瀬戸際にある。 テレビ事業の不振にあえぐシャープとソニーが10日、 平成24年3月期の業績見通しの下方修正を発表した背景には、 両社の見通しの甘さが透けて見える。 ソニーは米国子会社の経営悪化の影響などで、繰り延べ税金資産の追加費用約3千億円を計上。 一方、シャープも中核となる液晶事業構造改革の遅れが原因だ。 パナソニックと合わせ、テレビ事業を主力とする国内電機大手3社の損失は 計約1兆7千億円に上り、各社の経営は瀬戸際にある。 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1204/11/news027.html    赤字     総資産           純資産 シャープ    3800億円 2兆8856億78百万円 1兆486億45百万円 ソニー     5200億円 12兆9249億88百万円 2兆9365億79百万円 パナソニック 7800億円  7兆8228億70百万円 2兆9463億35百万円 とのこと。 24年3月期に特別損失を計上しなくてはならず、大赤字を叩き出すわけでもなさそうなので、この赤字はこのままにしておくと必ずずるずると引きずっていくだろう。さすがにそのことを分かってがソニーが超大規模なリストラを発表した。

テレビ市場が息を吹き返すような未来はどう楽観的な人でも描きにくいと思う。3Dテレビなんて一時期言ってたけど、完全にメディアが勝手に騒いでいただけだ。今では家電量販店へ行っても、売ってるのかさえ分からない。誰もニュースを3Dで観る必要ないし、バラエティに迫力を求める必要もない。とくだねで小倉さんが『眼鏡を必要としない3Dテレビを早速買ったんだ!これは凄い』とかはしゃいでた時もあったけど、これもメディアに携わる人間として、自分の影響力を信じて言ったコメントなんだろう、今思うと相当切ない。 携帯音楽プレイヤーの存在感も地に落ちたし、ゲームもパソコンも評判悪い。

どうやったら息を吹き返すの?と素人の目には映るけども、経営者も同じように頭を抱えているらしい。 でも、僕は思うのである。このままスーパー赤字を出し続けるのはまずいけど、別に息を吹き返してかつての世界を席巻する家電会社になる必要はないんじゃないか。

うちの会社は今空前絶後の大好景気を謳歌している。並みいる大企業を差し置いて、スーパー黒字を出し続けている。それは、先見の明があったとか、経営者が素晴らしかった、とかいう理由では決してない。むしろソニーやパナの方が人材に恵まれているはずだ。これだけ知名度が高く、人気企業なら、応募者の数も尋常じゃないし、そこから必要な人材を選びとれる特権的な位置にいるのだから。うちの会社が黒字なのは、たまたま業種として先進国で需要が増えるモノを扱っている、ということと、10年前のリストラで固定費をごそっとそぎ落としたことだと思う。人を切り捨てるというのは経営として最悪の判断である、もはや経営ですらない。経営とはそうならないように運営することなのだから。そこまでして手に入れた黒字なのである。そして、固定費の圧縮を続けてきた結果、給料が全然上がらない若年層をボリュームゾーンとして蓄えることに成功したのである。そう、給料がめちゃめちゃ安いのだ。そりゃ黒字になるわ、と関心するほど安い。おそらく、うちの会社もソニーやパナほどの給与水準にしたら一瞬にして赤字になるだろうし、逆にソニーやパナがうちの給与水準にしたらスマッシュ黒字になるだろう。人件費は一番大きな固定費である。そこを削る効果は計り知れない。

そこで考える。従業員に潤沢な報酬を与えて赤字会社と、従業員にギリギリの生活を強いる黒字会社ってどちらに存在価値があるのか、と。その会社の事業分野がどれほど社会にとって価値があるのか、という基準も大事だが、従業員をどれだけ幸せにするか、というのも大事な評価基準だろう。

給料だけで考えると、前者は従業員にとってすごく有難い会社だ、稼いだ以上のモノをくれるんだから。後者は従業員にとっては絞り取られるだけの搾乳機みたいなものだ。赤字を続けて倒産しては元も子もないけれども、従業員を絞るだけ絞って黒字を垂れ流す会社の存在意義も不明である。そんなに会社に利益蓄えてどうすんだよ。

学生の人気企業ランキングや彼氏に働いてほしい企業ランキングは正直である。どれも給料の高い会社ばかり。テレビ、出版、広告、商社、と最高水準ばかり。知名度だけが判断基準なのであればマクドナルドとかトヨタの方が世界的には地位は上である。それでも、彼らは給料が高いところを選ぶ。なぜならそこらの会社は従業員に恩典を与えてくれるからである。従業員に報酬を還元することの重要性を理解している会社だからである。彼らは非常に賢い。

以上、安すぎる給料に対する不満が爆発した日記でした。 まぁ、仕事は高給企業より圧倒的に楽です。