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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

日本の文脈

日本の文脈/角川書店(角川グループパブリッシング)
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対談集ってあまり情報量が多くないので、自分では買わないのですが、角川書店株主優待で贈呈されたので読みました。 内田樹先生は本ほとんど網羅しているのでよく知っているのですが、中沢新一さんは名前は知っていても本は今まで読んだことありませんでした。日本の学術界での異端な存在なようですが、知名度的にはどっかの有名大学教授よりも上ですよね。 日本語で哲学をすることは難しいっていう話は非常に共感できました。ヨーロッパ言語で作られた哲学の術語を日本語に訳す時って、全くなじみのない言葉が組み合わされているせいで非常に理解しずらい、と思う時ってありません?止揚とか、脱構築とか、実存とか現存在とか。でも、土着の言語を使っている人は、哲学的術語の役割と日常的に使っている言葉のイメージが一致しやすくて、すんなり哲学理論を理解できるとか・・・。これって圧倒的に日本人に不向きな学問だなぁ。哲学だけじゃない。パソコンいじってても、プロンプトとかクッキーとか全く意味が想像できない単語がバンバン使われていて、すごく高い障壁があるように感じません?? いまプログラミングの勉強をしているのですが、英語ネイティブが圧倒的な気がする・・・ あと、インプットと成果が分からない方が、やる気が出るっていうのも最近の心持として共感します。 これをやったら、どうなるんだろう、ってワクワクする時が、一番脳が活性化し行動的になるもんですね。 本の全体的な方向性は、「3.11後の日本はどうするべきか」という議論です。 経済評論家やマスコミがよく言う、脱ガラパゴス、世界に通用するグローバルビジネスパーソンの育成、なんてものを軽くあしらって、独自の日本観を語ってくれます。 あんまり「日本って」とか「日本人の特性って」っていう語り口は好きではないのですが、これほどまでの知性で導き出されるお話は、一度読んでも損はないと思います。