「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

硝子のハンマー

硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)/貴志 祐介
¥780
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仕事に追われる日々から逃れて自分の時間が増えたはずなんだけど、本を読むペースがひどく落ちている気がする。これは土日に人と過ごし過ぎていて自分の時間が取れないからだな。夜くらいゆっくり本を読みたい。 推理小説読むのも2週間かかっちゃうもん。 貴志祐介の本格推理小説。超本格。ガッチガチの本格。 防犯コンサルタント榎本と美人弁護士純子のコンビが密室殺人に挑む。 貴志祐介の凄さは毎回、専門分野を深く勉強して書いているところ。読んでいる方はエンターテインメント性を楽しむだけでなく、教養も身についてしまう。ホラー系は生物学的な知識が中心だったけど、今回は生活に密着した防犯について。 どんな鍵でも開けようと思えわれてしまえば、完璧な防犯など不可能らしい。調べれば調べるほど怖くなりそうなジャンルだ。 前半は事件が起り、二人が思考実験や実際に物体を動かして真相を究明しようとする。ここに様々な犯行の可能性が現れては消えていく。全く思いつかないようなエキセントリックな方法が現れて、おお、これが正解か、と思いきや、違う、という繰り返し。読者を楽しませようとわざわざ伏線を張りまくって回収しまくってくれる、うまい書き方。 後半は、犯人の半生が描かれて、なぜ犯行に至ったか、どうやって行ったかが詳らかになる。 やっぱり貴志祐介の本は面白い、と思ってしまう。 このシリーズも全部読まなきゃ。