「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

ジェノサイド

ジェノサイド/高野 和明
¥1,890
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またすんごい本に出会ってしまった。これだから読書は止められないぜ。 本屋でも帯でもめちゃくちゃ煽ってるから、知らない人はいないだろうけど、この本、完璧すぎる。 細かいところまで勉強しつくしてから作っているのが凄い。 薬学、生物学、アメリカ政府の仕組み、情報技術の仕組み、言語学、軍事、とすべて深いところで繋げていくから生半可な勉強量ではとても書けない。 何から何まで目からうろこだった。上記のカテゴリーについて、ほとんど無教養だったから、出てくる情報が全て新鮮だったし、メインテーマがまた、スゴイ。その発想があったか・・・と感嘆してしまった。 そこらへんのコソ泥をアメリカ政府が本気を出してコテンパンにする、っていうストーリーはよくあるけど、インデペンデンスデイみたいに・・・・アメリカがここまでコケにされるさまはまさに痛快だった。 知識欲を満たしてくれるだけじゃなく、ハートも熱くなる。冴えない薬学部の大学生が自分の命をかけて数百万の子供たちを救うべく、アメリカに立ち向かう姿は震えてくる。彼がただ受動的に人類の未来を左右する重大な役目を負ってしまう感じはセカイ系ラノベっぽい要素も持ち合わせている。 アフリカ社会の暗黒部もえぐるように描写してきて、暗澹とした気持にもなる。どこまでフィクションなのかその辺の知識は全然ないからよくわかんないけど、いまでもあのような状況下におかれている国があるということ?? 何といっても、この世界の見方を変える新しい視点を提供してくれたというのがデカイ。それだけで価値がある。生きていく糧になる。佐々木中の話にも通じるところがある。世界は何も終わっちゃいない。これからガラっと変わるかもしれない。そう考えるとドキドキワクワクしてくる。 とにかく最高のエンターテインメント傑作間違いない。 ダントツで面白い。 ってか角川書店の友人が「数年に一度の傑作」と言っていたから本当に間違いない。 読んでから、世界について新しい視点を提供してくる本、というのが良書の定義だから。 この本は最高クラスの良書だということだ。