「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

こんな日本でよかったね ②

つづき

P110 格差社会って何だろう 格差社会」というのは、格差が拡大し、固定化した社会というよりはむしろ、金の全能性が過大評価されたせいで人間を序列化する基準として金以外のものさしがなくなった社会のことではないのか。

どうも社会人になってから目指すべき像っていうの経済的成功という方向に向きがちだった気がする。あいつの方が給料が良いとか、あの会社の平均年収が高いとか、金で図ることばかりしていたことに気付かされた。 大金持ちになれば、ポルシェに乗れるし、好きなものなんでも買えるからカワイイ子が寄ってくるだろうっていう理由でお金を求めていたっていうのもあるけど、確かに金じゃあ知性は買えないんだよなー。 法律とか会計とか経済的成功のための知識はお金で雇って代行してもらえるけども、世の中の真理って言えば大げさだけど・・・世界のからくりっていうのかなぁ・・・物理とか数学とか、文学とか哲学とか、そういったものって自分の頭で考えて理解しないと意味がないんだよな。 世界の真理に触れたような気がした後に見える世界って、それ以前とがらっと変わったような気がすることがある。 「存在ってすげぇ」とか「人間ってすげぇ」っていう経験って、お金を使いまくって経験する幸福感とは別次元の幸福なんだな。 経済的成功だけに焦点を当てて突き進む人々とそれを傍観して学問を続けている人との間には、確実に世界の味わい方に差が出てくる。前者は突き詰めれば、必ず限界があるけども後者には限界がないんだから、その差に最大値はない。まさに「知の無限格差社会」が到来するかもしれない。 でも、生きていくためには経済的成功も無視できないし、人生を豊かに生き抜くためには知性も必要・・・そしれどちらかが一方の邪魔をする時さえある・・・そして、自分にあたえられた時間は有限・・・。 このバランスが非常に難しいんだなー。

P149 人生はミスマッチ 私たちは学校の選択を間違え、就職先を間違え、配偶者の選択を間違う。
それでもけっこう幸福に生きることができる。

自分はこの仕事向いてねぇんじゃねぇかなーと思うことは誰でもしょっちゅうあると思う。僕も毎日のように思う。でも、これ、おれ向いてるぜって言いきっている人ってそんなにいない気もする、まぁでも少数いる気もする。 この人絶対向いてないよって思う人もいる・・・ 向き不向きなんて、ないのか・・・ようは心の持ちようなのか・・・? うーん、でもやっぱり人それぞれ性格が違うんだから、職業に向き不向きはあると思うなー。 向いているっていう言葉のハードルを超下げれば良いのかもしれない。 100回やって1回大丈夫な時があるなら、それは向いている、才能があるってことよ!みたいな。 ポジティブに、まぁこんなもんで良いか、次頑張ろうって思い続けられる人が幸福っていうことかもしれない。

P184 生きていてくれさえすればいい
今の日本では、「子どもをどうやって社会的に生き残らせるか」という問いは「子どもにどうやって金を稼がせる」という問いに書き換えられている。

たしかにそうだ。小さいうちから英語を習わせるっていうのも結局ビジネスの主要舞台が国内から海外へと移ってしまっているからだし、塾に行かせるのも学問の面白さに気付いてもらうためでは決してない。安定した給料をもらえるような実力をつけるためだ。 でも、その気持ちは「生きていてくれさえすればいい」という気持ちの派生形なのではないかという気もする。宇宙の神秘に触れなくても、芸術的な感性を持っていなくても食べていくだけの収入が得られればそれで良いんだよっていう親心。 もちろん、生物学的・生理学的・人間の生存能力としてはそんなもん必要ないんだけど、今はやっぱり特殊な社会なんだなー。 今まで当たり前だと思って採用していた思考の枠組みをぐわっと外してくれるようなお話だった。 まだ続く。