「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

アナザー

Another/綾辻 行人
¥1,995
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670ページにも上る綾辻先生の学園ホラーミステリー小説。

仕事終わりにちょこちょこ読んで2週間くらい?

綾辻行人+ホラー+ミステリー+学校

なんて面白くない訳がない。しかも、このミステリーがすごい!2010年度の3位にランクイン。

相当の期待を込めて読んだ。

最初は読者をかなり突き放す書き方をしている。この舞台で何が起こっているのかさえ明かされない。ようやく登場人物が何か重要なことを言うのか、という時に主人公が違うことに興味を持って話を遮ったり、携帯電話が鳴ったり・・・意図的に読者をイライラさせる。

読んでいて「何か」がおかしいことはわかる・・・・・・

こんなことは普通は起こり得ない・・・

でもこの世界ではそれがスルーされている?

なんか、あり得ないことが何の説明もないまま、本の世界では勝手に受け入れられている様が村上春樹の小説っぽい気がした。

現実の世界ではあり得ない設定の中で、その設定を最大限生かして、論理的に起こりえる現象に対しては小説だから、と納得できる僕だが、現実に即した内容で勝負しているのに普通の人間ではやりえないことを普通に受け入れていく小説は大嫌いなのだ。

だから、村上春木のスプートニクの恋人とか、大っ嫌いだ。読者を突き放して終わりだから。

でも、この小説はその違和感を徐々に解消していってくれる。

読者が感じる「?」はやがて主人公と一緒に共有できる「?」になっていく。

やがて、この世界の仕組みが明かされるんだけども、最後の直前で大体予想がつく・・・

あぁ、きっと、あの人なんだろうなぁ・・・と

ところがどっこい、ここからが綾辻先生お得意のミステリー!

驚天動地のラストが待ち受けていた。

今思えば・・あぁ、そっか。。あれも、そうだし。これもそうだわ・・なんで気付かなかったんだ・・・・

と自分の迂闊さに呆れてしまう。

たしかに、このミステリーは凄い。

びっくりする。

ミステリー好きは綾辻先生の挑戦を受けて欲しい。

真相が明かされる前に、本の各所にちりばめられている欠片に気付き、推理することができるだろうか・・・。

僕は完敗だった。

くやしいなぁ。。。。

でも、ミステリー好きにはオススメ!