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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

グラスホッパー/伊坂幸太郎

小説

角川からの献本です。売れに売れまくっている作家”伊坂幸太郎”の作品。映画化も決まり、それなりに評価を得ている作品です。

妻をろくでもないチンピラに殺された主人公”鈴木”と、殺し屋、自殺屋、押し屋をめぐるハードボイルド(?)小説らしいです。いろんな登場人物の視点で描かれて、それが最後に繋がっていくと言えば聞こえは良いですが、繋がり方に何の必然もなく、すごく予定調和的に進みます。それぞれの人物が同じところに集まっていく流れも”なんでそこに行くの?”と言えば”何となく手柄を横取りしたいから”と言った感じ。特に大きな見所もないし、変に人情を交ぜてくるところもなんか安っぽい。

普通に話が面白くない。娯楽小説としてもきついくらいツマラナイ。ただ色んなタイプの殺し屋を戦わせてみようというコンセプトありきで、即席で書かれた物語という感じ。登場人物のちょっと斜に構えた言い回しや、人生訓なんかも、肌に合わない。「どこが残酷なの?生まれたら必ず死ななきゃならないという人間の運命なんて初めから残酷じゃない?」みたいな。ちょっと村上春樹的というか、私って個性的でしょ?みたいなキャラ設定がすごく苦手です。

なんでこんな本がヒットして映画化されるのかが不思議です。世の中にはもっと面白い小説がいっぱいあるというのに。