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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

ガダラの豚/中島らも

小説

面白本業界ではめちゃめちゃ有名な中島らものエンタメ小説『ガダラの豚』!!全3冊の長編なのですが、平日一週間で一気読みです。噂に違わぬ一級エンターテインメントでした。

ガダラの豚のこれが面白い1 登場人物が面白い!主人公のオオウベ教授はアル中の民俗学者。アフリカの呪術師からなる村にフィールドワークへ行ったり、TV出演してめちゃくちゃなことわめいたり。いつもふざけているけど、時々ドキッとするほど鋭い洞察を見せたと思いきや、やっぱりアホらしくて愛らしい。新興宗教にどっぷりはまりこむ妻、しっかりものの息子と助手。超能力を持つ清川、超常現象のトリックを鮮やかに暴くミスターミラクル、美人エロ心理学者、性欲丸出しの教祖、2m近くあるTVプロデューサー、関西弁のケニヤ人、大呪術師で黒人のアルビノ、もうハチャメチャで訳が分からないのですが、それぞれの役割、感情が絡みまくって、読み手を全く飽きさせません。エロあり、暴力あり、超能力あり、科学あり、もうめちゃくちゃ。

ガダラの豚のこれが面白い2 科学と呪術の戦いが面白い!テーマは呪術を中心とした超常現象と科学の戦い。前半、いんちき宗教家がおこす超常現象を鮮やかに暴いたと思いきや、後半、ケニアの大呪術師の呪いの恐ろしさを見せつけられる。おそらく著者はどっちが優れているとか正しいとか言う気は全くなく、読み手にはどうともとれるような書き方をしています。格子戸から馬をみて黒馬と言う人がいれば、白馬という人がおり争っている、彼らが見ているのは本当はシマウマなのだ、そこに真実などあるか?というのは含蓄のある言葉です。我々が普段目にしているのは科学なのか呪術なのか、そんなこと誰に分かると言うのか。

ガダラの豚のこれが面白い3 どう読んでも面白い!小難しく考えても良い、なにも考えなくて良い。頭からっぽにして読んでも、いろんな参考文献を参照しながらでも読んでも面白い。土日にぶっ続けで読んでも、移動時間の合間に読んでも面白い。10秒あれば面白い。ザッツエンターテインメント!

面白小説を読みたい方はぜひ。