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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

不毛地帯 4巻/山崎豊子

千代田自動車とフォーク自動車の事業提携、クライマックス。日本の商社同士で怒濤の商戦が繰り広げられます。日本の商社マンがどうやって海外へ日本ブランドを売り込んでいったか、日本にどうやって天然資源をひっぱっていったか、その苦労がよぉく分かります。商社を志す学生には必読の4巻です。

一方で、壱岐正は、妻を失くし、第二の男の人生を歩もうか悩んでいる。そこに息子の誠が現れ、父の生き様を辛辣に批判する。この親子の苦労は1巻から分かち合ってただけに、2人の言い分は良くわかるし、彼らの仲違いは胸が張り裂ける様に苦しい。でもその分だけ、読み応えがありました。

母親に苦労させた父を許せない息子は、一生、父にとらわれ続けるのでしょうか。偉大な軍人であり、商社マンである壱岐正を息子の誠がどう超えていくのか、次の主題はここにありそうです。

舞台は、近畿商事の未来を賭した中東の石油開発へ。