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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

不毛地帯 2巻/山崎豊子

小説

陸軍参謀エリートが商社での第二の人生を歩み始めた第2巻です。防衛庁の戦闘機を巡る1000億円を超える商戦に際し、かつての陸軍のコネクションをフルに使い受注活動を行う主人公、壱岐正。

そこにはシベリアの抑留生活を耐えさせた鉄の志や、国益のための無欲な心はありません。商社マンとして生きる覚悟を決めた壱岐正の仕事ぶりは、凄まじいですが、1巻からその誠実な言動に心酔していた読者にとっては少し寂しくもあります。私利で人を利用し、私欲で人の心を傷つける、どこにでもいるサラリーマンになってしまうのでしょうか。

地獄のシベリア生活に耐え、第二の商社人生も8年目にして異例の常務に昇格。 しかし、壱岐の心を曇らせるのは”果たしてこの仕事が国益に資しているのだろうか”という問いでありました。 3巻どうなるんでしょうか。