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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

『出来る男はウンコがデカい』/藤田紘一郎

外出時にはなかなか読みにくい本です。胃腸が弱い家系なので、父がくれました。

胃腸の調子が人間の健康にどれだけ大きい影響を及ぼし、ひいてはビジネスや人間関係や、性生活まで関わってくるかを説明した、けっこう学術的な新書です。それに、『出来る男はうんこがデカい』とキャッチなタイトルをつけた編集者はたいしたもんです。

びっくりしたのは二つ。一つ目は手洗いが菌を殺し、免疫を弱めているという説。よくニュースでは、インフルエンザや風邪の予防では、水洗いだけではダメで、念入りに30秒手を擦り合わせ、爪の中まで隅々まで洗えとか言うじゃないですか。逆にそうすると身体に必要な菌まで死滅してしまい、身体が弱まるんだそうです。石鹸なんて使わずに、さっと水で流すだけが丁度いいんだとか。土壌菌を身体に取り込んだ方が、ウィルスにも強くなるし、アレルギー体質も改善されるらしい。確かに、社会人になって、めちゃくちゃ手洗うようになったけど、全然風邪予防になっている気がしません。私の恋人は徹底的に除菌をするようになってから、今まで風邪なんてひいたことない体質が、変わってしまいました。

二つ目は、鼻くそは食べた方が良いという話。鼻くそもつまりは空気中に浮遊しているチリや菌の塊なので、それを体内に摂取することで、強い身体を作るんですって。

この本の言いたいことは、”腸が超大事”っていう一言に尽きるのですが、新書でありがちな、わざわざ不要な情報で前後を塗り固めて一冊の本にしましたってやつです。ただ、その中にも50過ぎると炭水化物は摂取する必要ないとか、糖質制限が必要とか、『炭水化物が人類を滅ぼす』の説を裏付けするような内容もあったので、さらに私の中にある確信を強めてくれました。

惜しいのは、腸内環境を整える方法が結局は、野菜やキノコ類、発酵食品を中心としたバランスの取れた食生活である、というありきたりな結論になってしまったことです。そんなの知っているのに、この有様だから、本を読んだのに、決定的な解決策が提示されずに終わった気がして、なかなか糞詰まりな気分です。