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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

人はなぜ「死んだ馬」に乗り続けるのか

ちょっと前に、本屋の先頭にならんでいたビジネス本です。このジャンルは代謝が速いので、もう端っこの方に追いやられているかもしれません。角川の株主優待でいただきました。

タイトルの「死んだ馬」とは、今死んだような気持ちで従事している仕事のことです。なんで、死んだ眼をしながらその仕事を続けるのか、というタイトルですが、この本は「転職のノウハウ」を書いた本でした。

転職しない人の言い訳の分析から転職を成功させるためのマインドセットまで、非常に具体的に説明してくれます。

100人中、99人は、自分のことを言ってるんじゃないかという気になるでしょう。”楽しい仕事なんてない”、”今の仕事やめてうまくいく保証はないし”、”今更別の世界で金を稼げる能力なんてない”、なんていう気持ちで、毎日死んだ眼でベッドから目覚め、地獄の満員電車でやりがいのない仕事場へ向かっているあなたに向けた本です。

この本を読んで少し思ったことを書きます。

就職した当初、社会のルールを覚え、自分で稼いだ金銭で家を借り、飯を食い、生活用品を揃え、たまに旅行に行く。そんな日々の生活を営んでいくだけで、ある種の満足感を覚えたものでした。平日はいっぱいいっぱいだけど、休日はゆっくり骨を休めて、また戦いに向かう。社会の一員に認められたことが嬉しかったのかもしれない。

でも、仕事にも慣れ、日々の生活にも刺激がなくなったころ、誰もが”今以上の報酬”や”やりがい”を求め始める。きっとこれが、いま私が陥っている社会人3〜5年目のジンクスなのだと思う。(5年目以降も続くかもしれないけど)もう生活は営んでいけるほどの経済力は身につけた、会社にいけばそれなりの評価を得て給料も安定的に貰える、でも・・・本当に自分の人生はこんなことのために費やされて良いんだろうか。こんなことに5年間も費やしてきた良かったんだろうか・・・これからの人生はもっと心がきらめく様な時間を生きられないんだろうかって、たぶん私だけでなく、みんな思ってる。でも、何をどうしたら良いかわからなくて、とりあえずパックとして与えられる”自己啓発”や”勉強”にすがりついて安心したい、だからみんな資格の勉強とかし出すのだ、私もそうだった。何か変わらなくてはいけないっていう思いの”何か”が置き去りになっているんだけど、土日にも自分の人生を目的地へ向かって進めている気にならないと安心できない。でも、その大事な目的地が分かっていないと、そんな努力も決して身になることはないのだ。私の焦りは、ガムシャラに走り続けることでは癒せなかった。もっと自分の心と対話してみるべきだったのかもしれない。

ここが人生を分かれ道。誰にでもできる仕事を少しづつ工夫して自分の経験として蓄積していった先、30年後に、きっと自分だけしか出来ない仕事がある、今はコツコツ目の前の仕事に邁進するしかない、と思うか。このままでは死んだ馬に乗り続けている怠け者だ、本当に自分のしたいことをする人生を手に入れるべきだ、と思うか。

でも、今までずっと前者を選択し続けていた人がパッと後者に移ることは出来ない。自分の脳が前者にように考えるクセを付けてしまっているから。本当に自分のしたいことをしたいなら、それこそコツコツ目の前にある実行出来ることからやるしかないのかもしれない。

最近、ずーっとそんなことばかり考えているんだけど、何も前に進みませぬ・・・。