「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

お初の繭

去年のGWはインド旅行でしたが、一昨年のGWはホラー小説三昧だったことを思い出し、今年もまとめ買いして読みました。

一つ目、『お初の繭』。第17回日本ホラー小説大賞受賞作です。

貧村で生まれた主人公お初とその幼なじみ達は、家族のために製糸工場に奉公に出ます。厳しいと聞いていた奉公先で待ち受けていたのは、贅沢な宿舎と腹一杯の飯でした・・・。

本の紹介では”淫靡な恐怖”を描くとあり、エログロホラーを期待して読むと拍子抜けしてしまいます。300ページの内2/3はのほほんとした工場生活の描写で、登場人物と同じ様に、読んでいる方もなんとも退屈です。主人公達がいつもおちゃらけているので恐怖感もあまり伝わってきません。

この物語に恐怖があるとすれば、エログロの描写ではなくて、”結局、皆、手前が一番かわいいのさ”という一言に凝縮されているかもしれません。

読みやすいけど、あんまりホラーな感じがしない小説でした。私はあんまり好きじゃないけど。