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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

生き方 稲盛和夫

ビジネス本

生き方―人間として一番大切なこと

生き方―人間として一番大切なこと

本屋で立ち読みした時
「成功するまで続ければ、成功しかありえない」
という目次に大変勇気づけられました。


なるほど。
今心を煩わせていることは一時的なことである。これを乗り越えて、歯を食いしばって続けていけば良いのだ。
私が諦めない限り、私を止めることは誰にもできないのだから。

そう思わせてくれた本なので、思わず購入しました。




駄本でした。
酷い本です。

100万部刷っているらしいですが、京セラグループ7万人、KDDIグループ2万人、JALグループ3万人に無償で配っている分も入っているのかもしれません。想像ですけど。


まず、人生観が薄い。

「宇宙の法則ですべてのことは良い方に向かっている」なんて頭使って考えている人は言えないセリフです。
まだマルクス史観を引きずっているのでしょうか。文化人類学を知らないのでしょうか。
ある人にとって良いことも、ある人にとっては悪いことである、という体験がないのでしょうか。
想像力がないのでしょうか。最初から全く共感出来ませんでした。


そして、頑張りのエピソードが薄い。

「絶対無理だと言われた製品も、従業員を鼓舞したら出来た」に尽きる。
どう工夫して、どんな発想の転換があったのか、全く見えてこない。
ただ部下に鞭打ったとしか読み取れない。
携帯電話が普及する未来が見えてきた、とか後知恵としか思えない。
じゃあ、スマホも予想してたんかい、と言いたい。


さらに、自慢がウザい。

たしかに稲盛和夫という人は現代日本では紛れもない成功者だけれど、ここまで自画自賛するほどの偉業を成し遂げたわけではない。
人類史に名を遺すほどの偉人ではない。
産業史においても、京セラ、KDDIが世の中を激変させるようなことしたとは思えない。
京セラはガラケーを作っていて、スマートフォンを自身で生み出せなかったし。
KDDIが参入して、電話プラン、携帯プランが安くなったり、便利になった気もしない。(競争原理が働いて多少良くなったかもしれないけど。別にKDDIでなくてもそうなったろう)
AppleAmazon、かつてのSonyのように人間の生活を激変させるような変革をもたらしたのか?
別にそんなことないよね。
でも、「俺が凄すぎるわけはこういうことなんだよ」と語りかけてくるようで鬱陶しいです。


まとめます。
生き方の前提となっている価値観がおかしい、というか薄い。
あと実績が伴っていない。
その上で自慢が大げさ過ぎる。

そんな感じの本です。
もうこの人の本は読みません。