「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

MISIAという原初の奇跡

先日、MISIAのコンサートに行ってきました。
LOVE BEBOPというアルバムの曲を中心に演奏するツアーです。

ちなみにLOVE BEBOPのアルバムは購入していませんし、Apple Musicでも一度も聴いたことありませんでした。
そんな俄かがコンサートに来るんじゃねぇと古参のファンに怒られそうですが、「Everything」と「眠れぬ夜は君のせい」が大好きなので、その2曲を生で聴けることを期待して赴きました。


結果、「Everything」はEDMバージョンのメドレーでワンフレーズ歌っただけで、「眠れぬ夜は君のせい」は全く歌われませんでした。



しかし。



予想の遥か上を超えていった。
MISIAMISIAバンド。




3時間のコンサートの内、知っている曲は1,2曲でしたが、
あまりのクオリティの高さに圧倒されっぱなしでした。



初めて聴く曲ばかりでした。
それでも、鳥肌が止まらなかった。開いた口が塞がらなかった。


世の中に、こんな素晴らしい音楽があるのかと。
メロディの美しさ、歌詞の優しさ、演奏の技術に、歌の上手さに感動した訳ではない。
この音楽の存在に感動するしかなかった。
と同時に、この世界の成り立ちを知ったような気がしました。










王なんだと思いました。
この人は王なんだと。








想像しました。
まだ科学も文明もない時代。
人々は一族単位で小さな集落を形成し、狩猟や山菜採集などをしながら慎ましく暮らしていた。
自然の暴力におびえ、動物の脅威を警戒し、流行病にはひたすら祈りで対抗するしかなかった。













そんな時に、MISIAが現れたらどうなるだろうか。
あの声量で、あの声色で、LOVE BEBOPされたらどうなるだろうか。










もうひれ伏すしかない。
あの力は人間を超えている。
本当に。









我々、未開の民は突如と現れた歌い手MISIAを神の使い手として祭り上げるだろう。
だって、それしかない。










彼女が空に祈れば、雨さえ降らすことができる気がする。
彼女が「忘れないで」と叫べば、忘れることが出来ない。
彼女が「眠れぬ夜は君のせい」と言えば、君は重責にもだえ苦しむだろう。
彼女が「Everything」と歌えば、もうそれが全てなのだ。








そうやってこの世界は始まったような気がした。
何年かに一度、人間の力を超えた能力を持つ人が生まれる。
その人の元に人が集まる。
その人は人々の気持ちを集める。期待を背負う。





MISIAの歌声を聴きたくて、共同体が作られ、政治体制を整えられ、仕事の分業制が敷かれたのだ。
だから彼女の才能は人間の原初の奇跡なのだ。









おかしなことを言っているのは分かっている。
頭がおかしくなったのかと言う人もいるだろう。








でもそれは、あなたがまだ本当のMISIAを知らないからだ。
それくらい、彼女の歌には力がある。
本当に。







凄まじい体験をさせてもらいました。






これで、生の「Everything」を聴いたら、私の魂は抜かれるのではないかと思いますが、それなら本望です。