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「何もない」がある

音楽と本について書きます。日々考えたくだらないことも。

土の中の子供 /中村文則

虐待された過去を持つ主人公の一人称語り小説です。中村文則の源流的な作品と言っていいかもしれない。

 

 

土の中の子供 (新潮文庫)

土の中の子供 (新潮文庫)

 

 

ストーリーと語られ方は違うけれども、『何もかも憂鬱な夜に』とテーマは同じです。

 

この世界に生まれた時に与えられた暴力と悪意の記憶からの克服?そんな簡単な言葉でまとめてはいけないほど、この小説の内省的記述は深く暗く厳しい。

 

よくここまで、人間のギリギリの思考を表現できるものだと思う。中村文則その人が悪意と暴力に立ち向かっている人だからだろうか。